121日に事実上就職活動がスタートし、約2か月経った。



その直後からリクナビのopen ESについて、学生よりたびたび質問があった。



Open ESにある「自己PR」と「学生時代に頑張ったこと」を書こうとすると同じになってしまいます。
どうすればいいのでしょうか。



最初にopen ESについての私の見方を強調しておきたい。それは

open ESについては神経質にならなくていい。なぜなら企業はopen ESをほとんど活用しないから”だ。

問題は設問自体にあるのではない。open ESの狙いが極めて不明確だからだ。

open”であることによってESとして役に立たない、と言っても良い。

 ※企業が活用しないと考える理由は割愛。別の項で書くかもしれません。



それはさておき。

年が明け、最近になってもまだ上記と同じ質問があるため、一度まとめておこう。



まず、今回と次回で、「自己PR」と「学生時代に頑張ったこと」の違いについて、考え方を整理しよう。



これら2つの違いは何か。

まず結論から述べる。



「自己PR」はあなたの力量を判断する材料であり、

「頑張ったこと」とは採用する側のマッチングの基準である。





★「自己PR」はあなたの力量を判断する材料



まず、自己PRについて。

以前触れたことと重なって恐縮だが、改めてまとめなおしてみる。



その前に…
まず、この記事を読んでいる方には大変恐縮だが、次の問いについて1分間考えてほしい。

<目的から考える自己PR

自己PRの究極の目的(ゴール)は何だろうか。

どんな状況を作れたら「勝ち」なのか。




















就職活動における自己PR目的(目標・ゴール)は

「あなたを採用します」と言ってもらうことだ。



学生に聞くと「自己PRとは自分を相手にわかりやすく伝えること」と答える。

確かにその通りだが、それは手段である。



目的は内定(企業からすると「採用」)だ。

手段はその目的のためにある。

いかに自分のことをわかりやすく伝えても、人事に採用したい(します)と言わせなければ目標は未達となる。



話を戻そう。

就職活動における自己PRの目的は「あなたを採用します」と言ってもらうことだった。

ならば、まず考えなければならないことがある。

そもそも人事はどんな人を採用したいのだろうか。



一言でいうと組織に「利益」をもたらす人だ。

「利益」をもたらす人とは「稼げる」人ということだ。

「稼げる」ということの意味は「あなたが手にする給料以上を」稼げるということだ。

 ※「貢献できる」「活躍できる」という言い方もあるが、「稼げる」が最も明確な表現です。



ここであなたには是非考えてほしい。



あなたが応募している会社で、応募している職を想像してほしい。

そこで「稼げる人」とはどんな人なのだろう。



もしあなたにいま余裕があれば…

・能力

・スキル

・スタンス(取り組む姿勢)

この3つの軸で整理して考えてほしい



その会社で、その職で「稼げる」人のイメージができただろうか。

 ※これが会社研究・職種研究の目的です。

「稼げる人」の「要素」を言葉にしたらどうなっただろうか。



その言葉を書き出してみてほしい。

そして、その言葉を眺めてみてほしい。



では、その「要素」をあなたは持っているだろうか。

その根拠は何だろう。

 ※これが就職活動における自己分析の目的です。



もし持っていたら、あなたは人事にその「要素」を持っているということを根拠とともに是非伝えてほしい。



それが「自己PR」だ。


自己PRは的をねらって当てる


 


目的のない自己PRは当たらない 




次回は「学生時代に頑張ったこと」で人事は何を見ようとしているかを明らかにしよう。

そして、「自己PR」と「頑張ったこと」がなぜ多くのESで聞かれるのかを理解していく。