12月1日に事実上就職活動がスタートし、約2か月経った。
その直後からリクナビのopen ESについて、学生よりたびたび質問があった。
Open ESにある「自己PR」と「学生時代に頑張ったこと」を書こうとすると同じになってしまいます。
どうすればいいのでしょうか。
最初にopen ESについての私の見方を強調しておきたい。それは
“open ESについては神経質にならなくていい。なぜなら企業はopen ESをほとんど活用しないから”だ。
問題は設問自体にあるのではない。open ESの狙いが極めて不明確だからだ。
“open”であることによってESとして役に立たない、と言っても良い。
※企業が活用しないと考える理由は割愛。別の項で書くかもしれません。
それはさておき。
年が明け、最近になってもまだ上記と同じ質問があるため、一度まとめておこう。
まず、今回と次回で、「自己PR」と「学生時代に頑張ったこと」の違いについて、考え方を整理しよう。
これら2つの違いは何か。
まず結論から述べる。
「自己PR」はあなたの力量を判断する材料であり、
「頑張ったこと」とは採用する側のマッチングの基準である。
★「自己PR」はあなたの力量を判断する材料
まず、自己PRについて。
以前触れたことと重なって恐縮だが、改めてまとめなおしてみる。
その前に…
まず、この記事を読んでいる方には大変恐縮だが、次の問いについて1分間考えてほしい。
<目的から考える自己PR>
自己PRの究極の目的(ゴール)は何だろうか。
どんな状況を作れたら「勝ち」なのか。
就職活動における自己PRの目的(目標・ゴール)は
「あなたを採用します」と言ってもらうことだ。
学生に聞くと「自己PRとは自分を相手にわかりやすく伝えること」と答える。
確かにその通りだが、それは手段である。
目的は内定(企業からすると「採用」)だ。
手段はその目的のためにある。
いかに自分のことをわかりやすく伝えても、人事に採用したい(します)と言わせなければ目標は未達となる。
話を戻そう。
就職活動における自己PRの目的は「あなたを採用します」と言ってもらうことだった。
ならば、まず考えなければならないことがある。
そもそも人事はどんな人を採用したいのだろうか。
一言でいうと組織に「利益」をもたらす人だ。
「利益」をもたらす人とは「稼げる」人ということだ。
「稼げる」ということの意味は「あなたが手にする給料以上を」稼げるということだ。
※「貢献できる」「活躍できる」という言い方もあるが、「稼げる」が最も明確な表現です。
ここであなたには是非考えてほしい。
あなたが応募している会社で、応募している職を想像してほしい。
そこで「稼げる人」とはどんな人なのだろう。
もしあなたにいま余裕があれば…
・能力
・スキル
・スタンス(取り組む姿勢)
この3つの軸で整理して考えてほしい
その会社で、その職で「稼げる」人のイメージができただろうか。
※これが会社研究・職種研究の目的です。
「稼げる人」の「要素」を言葉にしたらどうなっただろうか。
その言葉を書き出してみてほしい。
そして、その言葉を眺めてみてほしい。
では、その「要素」をあなたは持っているだろうか。
その根拠は何だろう。
※これが就職活動における自己分析の目的です。
もし持っていたら、あなたは人事にその「要素」を持っているということを根拠とともに是非伝えてほしい。
次回は「学生時代に頑張ったこと」で人事は何を見ようとしているかを明らかにしよう。
そして、「自己PR」と「頑張ったこと」がなぜ多くのESで聞かれるのかを理解していく。